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2009年07月03日 3:51 pm JST

保守政治への回帰目立つ東アジア

投稿者 インサイトコラムニスト
タグ: インサイトコラム, 世界経済, , , , , ,

*この投稿は、ロイターの「インサイト」コラムに掲載された寄稿を抜粋しました。

永野 護 名古屋市立大学大学院教授、三菱総研客員研究員

経済危機後の欧州では、保守系、中道右派政党への支持が強まり、逆に左派勢力の退潮が鮮明となっている。東アジアはどうなのだろうか。

昨年以降、東アジアで誕生した新政権を見てみると、韓国・李明博ハンナラ党政権、台湾・馬英九国民党政権、マレーシア・ナジブUMNO(統一マレー国民組織)政権と、やはり東アジアも欧州同様、保守政治への回帰が進んでいる。

この10年間、東アジアでは、開発独裁、クローニーキャピタリズムの打破を目的として、経済改革を進める左派革新政権が有権者の支持を得てきた。しかし、経済危機後の有権者の選択は、市場経済化よりも、財政拡張による所得下支えを行う政治に支持が集まっている。

最近のASEAN(東南アジア諸国連合)主要国は、国内投資の頭打ちが顕著である。これは1990年代にインドネシア、フィリピン、タイへ進出した外国企業が、さらなるコスト効率を求めてベトナムや中国内陸部などへ向かったことに起因する。国内投資が低迷するため、成長を外需に過度に依存し、輸出企業が多い都市部に富が集中した経緯がある。

今後の東アジアは、主として地方都市での国内投資を刺激する経済政策が採用されてゆくだろう。この縁故資本主義が再発しかねない大きな政府の下で、政権交代が可能な民主政治を育むという、難題に取り組むことになる。

全文は、こちらでご覧になれます。

*投稿におけるいかなる見解又は意見は当該コラム寄稿者自身の見解や分析であって、ロイターは、それらを是認せず、またはそれらの正確性についても保証しません。

コメントが1件あります。

このように経済危機の後で、保守派や右派への支持が集まるのは、歴史的に分析すると各国にこれから辛い時期が訪れる事の現れだと言われています。
上に行き過ぎては下へ行き、下へ行き過ぎては上に行く。
右に行き過ぎては左へ行き、左へ行き過ぎては右に行く。
こうして大小様々な規模で世界はバランスを取り続けていると言われています。
社会周期説では、世界は一定周期で何度も時代に相応しい思想が優位に立つそうです。
周期説の真偽はともかく、生物のサイクルや個人の心の中でも自分の与り知れない所で、何度も何度もある種のサイクルが繰り返されています。
解りやすく俗的な人の心の動きの一部を単純化すると、調子に乗って傲慢になる→天狗の鼻を折られる→自分を見つめなおし謙虚になる→調子に乗って傲慢になる・・ と言ったサイクルでしょうか。
それ以外にも、躁鬱を繰り返したり、思想が一巡したり等、様々な要素が人の心には複雑に絡み合っていると言えるでしょう。
そして、そんな人間の集合体である社会も同様に、何かしらのサイクルを持っている可能性は十分考えられます。

因みに社会周期説によると、現在は富裕者が権力を持つ時代に当たり、これが挫かれて武人が力を持つ時代が訪れると言われています。
日本で言う大東亜戦争、明治維新が前回、前々回のそれに当たるでしょうか。
こういうサイクルを人類や個人は何度も繰り返している事に思いを巡らすと、何だか悲しくなってきます。
しかし、一面的に見ればグルグルと同じところを回っているように見える現象でも、見る角度を変えると実は違う方向へ変化を続けているという事がよくあります。
世界も人の心同様に、同じ事を何度も繰り返しながらも、少しずつでも成長していけると良いですね。
例え日本で再び保守派や右派思想が力を持ち始めても、戦前のそれと同じ程度の質や思想レベルであってはならない。

- 投稿者 SYO

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