ロイターブログ

討論×闘論

ニュースに一言!

2009年07月03日 6:58 pm JST

2年間は我慢─イエレンの予見

投稿者 田巻一彦
タグ: 世界経済, 金融市場, 金融政策, , , , , ,

6月米雇用統計のデータは、米市場に残っていた「景気は回復過程にある」との期待感を打ち砕いた。

株以上に反応したのは、実は債券市場だった。2年米国債利回りは前日終盤の1.0496%から0.9854%に低下し「米市場にあった年内の米利上げ観測は、事実上消滅した」(外資系証券の関係者)という。

失業率の上昇は、住宅価格の低迷に拍車をかけて、景気全般に大きな下押し圧力をかけるだけでなく、幅広い範囲での個人のクレジットを侵食する。

最終的に米金融機関の受ける打撃は、相当拡大することが予想されるだけなく、ストレステストで想定された以上の不良債権が発生するリスクが高まる。

悪い情報を意図的に流して、悪夢を多くの人にばらまく意図は毛頭ないが、米経済の先行きは楽観を許さないだろう。

実際、サンフランシスコ地区連銀のイエレン総裁は30日、今後2年間はFF金利がゼロ近辺にとどまる可能性があるとの見解を示した。2年間は景気が底ばうことを予見したとも言える。

e58699e79c9fe382a4e382a8e383ace383b3

*イエレン氏は、後列右端

中国やロシア、インドなどの新興国の世界経済に占めるシェアが急速に拡大する可能性はあるものの、少なくとも2年間は覚悟を決めて、低成長の世界に対応する必要があると予想する。

その間に日本は、環境技術に関連した産業の競争力強化に向け、官民上げて取り組んでいけば、その先の景気拡大期により多くの果実を手にすることができる、と見るのは楽観的だろうか。

(写真/ロイター)

5件のコメント

環境関連に関しては、現時点では割といいスタートダッシュであるように見えますね。
経済危機の際、外需が頼りにならないと解った時点で内需に視点を移してみるのは当然でしょう。
しかし、各家庭では電化製品は勿論、車、携帯電話などの便利なアイテムまで完備されている日本。
衣食足りて礼節を知るではないですが、そこから新たな需要を見出すならば、社会性があり、人類繁栄において不可避な環境問題に取り組むと言うのは個人的には当然の発想だと思っています。

環境関連技術の成熟化は私の見解ではまだまだ遠く、コストダウン、効率性の向上、新たな発電原理、それらを利用した製品の開発等、更なる改良や発展が必要不可欠であると考えています。
それを含めて今後新たな産業について思考を巡らせるならば、各地域や家庭の自律性(自立性)を高める商品や素材等はどうでしょうか。
そう言われてもピンと来ない方が多いと思いますが、今回の経済危機の教訓の一つに、他律(他立)の危険性というものがあります。
自律が自身の意思、自身の力でコントロールする事であるならば、他律とはその対義語のようなものです。
では各家庭や地域の自律とは何かと言うと、食料確保や、太陽光発電を含む、使用するエネルギーを出来るだけ家庭や各地域で自立的に賄うシステム作りです。
経済大国日本と言われて大分時間が経ちますが、裏を返せば経済が駄目になるとどうしようもないのが日本です。
経済、軍事、政治、一つが駄目になれば生活の快適性だけでなく、飢餓のような死活問題にまで発展する危険な状況を、少しずつ変化させていく事が大切です。
食料、エネルギーなどの自給率向上。
これらを発想や技術をもって、大小の規模で変えていければ素晴らしい事であると考えています。

あくまで一例ですが、ベランダ菜園などがちょっとしたブームですね。
ネット上でも調べてみると、意外と楽しそうでわくわくします。
それはそれで既に日本は結構な技術やノウハウがあるので良いとして、これらを別のスタイルでも確立させることは出来ないでしょうか。
例えば、農業に必ず必要とされている土ですが、一部開発が進んでいる養分を含んだ水のみで栽培できるシステムを取り入れてみるとか。
水や空気の循環や浄化、管理を電動装置を持って運用する。
装置を動かす電力の供給は自家製、地域製の太陽光発電などが活用できればなお良いでしょう。
基盤を透明な素材にすれば、光を有効的に利用できる多層式に出来て生産性向上が出来るかもしれない等、現実的な実用性は分かりませんが、考えると色々面白いですよね。
更に時間や時期、地域によって角度の変わる鏡を使って太陽光を誘導できるようにしたり。

まぁ、これ等は思いつきで言ってるので実現可能かどうかは置いといて、従来の農業に必要な給水や温度調整などと言ったものを、クリーンエネルギーをもって稼動出来るようにするのは現実的であり良い事でしょう。
環境技術を利用した次世代型農業のシステム作りとでも言いましょうか。
特に今までの農業は重労働で、昔から農業をやっている人ではないとなかなか続かないのが現状です。
技術を持って、その辺を埋めていけると面白いですよね。
技術とアイデア次第で様々なものを発明してきた日本人、人口が減少傾向にある今こそ、技術と発想によって効率性や自立性を幾らでも高めていかなくてはなりません。
その技術力は外貨獲得にも力を発揮するかもしれません。
まだまだ考える余地は幾らでもありそうです。

- 投稿者 SYO

雇用統計の数字は米国の発表統計数字でももっとも信頼がおけない数字だ。5月では、建設業の雇用が43000人、レジャー・歓待業で77000人雇用が増加している。この大不況の中で、最も増加しそうにない職種である。これは、この統計がデタラメであることを如実に物語っている。米国労務省は雇用数字算出に際して、Birth/death Adjustmentのモデル式を採用している。このため、ファントム雇用者数が計上され、数字の大きな誤差が生じるのだ。どんな数字がでても翌月修正されると言ったジム・ロジャースの言葉が思い起こされる。政府の統計の中には、信頼できるものもあるが、この毎月発表になる雇用統計はまったくあてにならない。
景気が悪ければ、金利は低いと景気が良ければ、単純に金利は高いと思っている人が、あまりに多い。先進国の景気がよくなるかと問われれば、米国の消費が維持不可能なGDPの70%に達している現状から判断すると、経済の低迷状況が継続するのは明らかだ。イェレン理事は景気が悪ければ、金利は低下したままだとIS曲線を基に述べている。しかし、実際はそうではない。1982年以来、2007年まで、紆余曲折はあったが、先進国の経済は景気がいいにもかかわらず、金利はずって低下傾向を続けた。個人的には、新古典派の主張を取り入れた、マーガレット・サッチャーやレーガンの政策がうまく機能したため、人々の政府への信頼が大きく高まったので、インフレマインドが消失し、金利の長期低下傾向が継続したと理解している。しかし、今日、先進国では、政府部門を除くと職の創出に失敗しているというショッキングなレポートがある。(新興国は多くの職を創出している)経済が活力を失う中、大量のお金を印刷し続ければ、大きなインフレになるのは間違いない。経済に活力があってうまくいっている国では、インフレは相対的に低く、経済がひどい状況の国が大きな悪性のインフレに悩まされることになるのは経済史の流れだ。アメリカも日本も大きなインフレに悩まされるようになると思う。

- 投稿者 小林 康宏

環境関連は装置産業で、先行投資して走り始めた企業
が有利であり、その意味では急速に成熟化しつつある。

その意味では田巻氏には残念だが楽観的だ。

環境関連が成熟化しつつある現在、次世代の産業とは
何か?を語るのが生産的ではないだろうか。

- 投稿者 東雲牛

アメリカ家計の貯蓄率が急上昇していると聞く。アメリカ国内の貯蓄率が上がってくれば米国債の消化がなんとかなるように思う。他方、失業率の上昇も続くと思うので、結果として追加景気対策を打つ方向になるのではと思う。たとえ0に近い金利でも、連続的景気対策主導ではあるがそこそこの米国の成長は可能だと思う。その我慢の2年間(もっと長い気がする)であってもアメリカの政策(多分上記の環境関連だと思うが)にうまく乗れば日本の企業のアメリカでの躍進は可能だと思う。最近では米政府から16億ドルの融資を受けた日産の報道に注目している。
他方、2年後に本当に景気拡大期が来るのか?もっと直近の現実に目を向けるべきで、2年先を期待すべきでもない気もする。

- 投稿者 暁 悟

環境技術に関連した産業の競争力強化に向け、官民上げて取り組んでいけば、その先の景気拡大期により多くの果実を手にすることができる、と見るのは楽観的だろうか。

環境技術を駆使して、国際貢献を積極的に進めていくことは国家的な課題でもあるように思われます。

- 投稿者 ビリオン

コメントを投稿

*
迷惑メールを防ぐため、下記に表示されているコードをご入力ください。 画像をクリックすると、英語の音声が流れます。
Click to hear an audio file of the anti-spam word

スパムフィルタによってコメントが表示されない場合があります。 そのような時は、"ringtone", "viagra", "blackjack"のような言葉をなるべく使用しないよう願います。
 
コメントを投稿する際は、お名前とメールアドレスの入力が必要です。また必須ではありませんが、ウェブサイトのURLを入力することができます。入力していただいたURLは、お名前の表示からリンクするようになります。コメントを投稿することにより、コメントと名前をユーザに開示できることに同意するものとします。コメントの投稿には本人確認のため電子メールアドレスが必要ですが、ウェブサイト上に開示されることはありません。コメント削除を依頼する場合、投稿の際に登録した電子メールアドレスが必要です。コメントの削除を希望される方は、お名前と削除したいコメントを明記の上、japan.media@reuters.comまでメールにてご連絡ください。弊社記事の内容と関連する情報を含むコメントのみを掲載するものとします。弊社は当ブログの品質を維持する目的においてコメントを編集する権利を保有します。また、記事内容に無関係と思われるコメントは掲載されないことがあります。他人に不快な表現を伴う内容や、他人を装って書かれた内容、名誉毀損に該当すると思われる内容は一切掲載いたしません。個人情報の取り扱いはロイタープライバシーポリシー.に準拠します。弊社はご登録いただいた個人情報を管理する責任を負います。ロイターは国際的な規模を有するため、個人情報保護に関する法律の存在しない国に対して利用者の個人情報が転送される場合があります。ロイターは、転送先の国に対しても、利用者の個人情報を保護するよう要求します。ロイターは、個人情報保護に関する法律が整備されていない国々、または厳格な法整備がなされていない国々に転送された場合においても、個人情報の保護に努めております。