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2009年07月10日 12:23 pm JST

G20と日本の戦略

投稿者 田巻一彦
タグ: ワールド, 世界経済, 政治, , , , ,

プラザ合意直前の1985年9月、当時の竹下登蔵相は自宅からゴルフバッグを提げて現れ、そのまま車に乗り込んだ。竹下氏を取り囲んだ記者は「ゴルフだ」の言葉を信用したが、そのまま車は成田空港へ。こうしてNYでのG5(当時は米・英・独・仏・日)蔵相・中銀総裁会議に、竹下蔵相は参加した。

かつては秘密性と通貨マフィアによるお膳立てで、世界経済の行方を大きく左右したG7。その首脳が集まる会議はサミットと呼ばれ、2つの石油危機乗り切りなどに一定の成果を出した。

G8-SUMMITしかし、今回のラクイラ・サミットは、ロシアを含めたG8だけでは、何も決められないということを決定的に露呈した。経済での宣言には注目される決定は何もなく、年末に向けて国際世論の収れんが期待されていた温暖化問題では、G8主導の議論にインドなどの強烈な反発を招き、次回のG20首脳会議(金融サミット)で議論される方向となった。

G20は、もはや金融危機の脱出方法を議論するだけの場ではなく、世界の主要問題を討議する場に“昇格”した。世界のパワー・バランスは、明確に変化した。

一方で、麻生太郎首相は、ホストのベルルスコーニ・イタリア首相とは会談できたものの、オバマ米大統領とは夕食会をはさんで短時間の会談ですまされ、ようやく実現したロシアとの首脳会談でも、領土問題での溝が大きいことを印象付けた結果に終わり、目立った進展はなかった。

G13が集まった会議であるのに、その他の首脳との会談はなかった。日本にとって、あまりに寂しいサミットと言えるのではないか。

麻生首相はじめ日本政府は、これまでG20でさまざまな世界の課題を討議することに消極的な見解を示してきた。発言力が形式的にも7分の1から20分の1に低下するのであるから、当初の判断は当然だったかもしれない。

しかし、世界情勢は急激に変化した。独、仏もG8からG20への舞台変化を支持している中で、今の立ち位置を維持したままでは、日本のポジションは悪化するばかりだ。

戦略的な思考はほとんど米国任せで、自国の経済利害に絡む事項にだけ、遠慮がちに意見を言うというこれまでの振る舞いから脱却する強い決意が必要なのではないか。その際の基本的なスタンスは「環境」と「技術」で世界に貢献するということになると思うのだが、どうだろうか。

政権維持を図る与党や、政権交代を目指す民主党の人たちの意見を聞いてみたい気がする。

(写真/ロイター)

3件のコメント

外交においてG8、G20で日本が相手にされないのは、日本が未だ独立国では無いからで、当然の事である。50何番目かの米国の州知事に過ぎない日本の首相といくらやり合っても徒労にしか過ぎないのを、各国のTopはよく理解している。話し合うのは日本の通帳から金を引き出す時だけである。

独立国は、国民の生命と財産を守る事と、領土を侵略から守る事で、軍事、外交、内政の独自運営が国際的に認められている。しかし日本は軍事は米軍の兵站部隊にしか過ぎず、経済は米国の年次勧告に従わされている。外交だけが例外というわけには行かない。

首相が変わる度、ワシントンに参勤し、米国大統領から「日本は良きパートナー」というお褒めの言葉を頂いて、マスコミ・国民も含め満足する。こんな時代が半世紀以上も続いている。米国が「日本は非協力的だ」と言うくらいが、独立国として程好い距離であろう。そろそろ米国委任統治時代を終わりにするか、連邦政府に正式加入するか決める時に来ているのではないか。

- 投稿者 HANZO

与党…「全て霞ヶ関の諸君に任せている。票にならない外交なんか知るか」

民主党…「”友愛”と”世界に誇ろう憲法9条”で環境、地域紛争からあなたの腰痛までなんでも解決」

記者さんもわかってて書いてるでしょ?

- 投稿者 メシウマ

G8でまとまらない話はG20でも結局まとまらないで、
決裂か玉虫色の無意味な文言で先送りするのではないでしょうか。
先進国が温暖化問題でそう譲歩するとも思えません。
そもそも日本が毎回サミットの話題の中心にいなきゃいけない
というわけでもないと思いますが。

>基本的なスタンスは「環境」と「技術」で世界に貢献する

「貢献」する相手の「世界」には当然中国はじめ新興国も含まれていますよね?
新興国自身がある程度は身銭を切って(軍事費等削って)やるべき分野で、
日本が「貢献する」だけでは、実質的にただのATMではないですか。
この程度の貧弱な発想で「これまでの振る舞いから脱却」できると本気でお考えですか?
筆者自身も「戦略的な思考はほとんど米国任せ」であることを自覚されていないようです。

日本は今、中国に対して、共存(経済)・封じ込め(軍事、外交)を両立しながら
先進国への脱皮を促す(人権、環境等)、という
矛盾をはらんだ働きかけを(米欧と役割分担しつつ)やっていかないといけない、
失敗すれば近未来に西太平洋(韓・台・東南ア・豪)が中国の勢力下に飲み込まれ、
日本自身も危なくなるかもしれない。
そういう難しい立ち位置にあると思います。

麻生首相が提言した「自由と繁栄の弧」より優れたポリシーを考えるのは、
なかなか難しいと思いますよ。
鳩山代表の「友愛外交」は何だかよくわかりませんが、
要するに「東アジア共同体」を作りたいということでしょうか?
巨大な中華帝国に日本も飲み込まれる結果にしかならないのは自明でしょう。
中国が分裂(チベットウイグルだけでなく上海、広東、西北のムスリム等も独立)
した後であれば、まだ話は別ですが。

- 投稿者 rdo rje

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