*この投稿は、ロイターの「インサイト」コラムに掲載された寄稿を抜粋しました。
関志雄 野村資本市場研究所 シニアフェロー
2008年の台湾総統選挙で成立した国民党の馬英九政権は、民進党の陳水扁・前政権が進めていた本土化政策から、大陸との対話路線を重視するスタンスへと転換した。一方、大陸側でも、02年に登場した胡錦涛政権の対台湾政策は、強硬姿勢を採った江沢民政権の時代と比べてより柔軟になった。
これを背景に、両岸関係は対立から和解への機運が高まっている。
今年6月30日に、台湾は大陸企業からの投資を公式に解禁した。これにより長らく続いた投資が台湾から大陸へ一方的に流れる時代が終わり、今後は両岸間で双方向の投資が行われるようになる。 台湾側は大陸に対し、関税撤廃などを含む一種の自由貿易協定である「両岸経済協力枠組み協定(ECFA)」の締結を提案しており、大陸側もそれに応じる姿勢を見せている。
07年に締結された中国ASEAN(東南アジア諸国連合)自由貿易協定により、2010年には両地域の製品の大部分の関税が免除となるが、台湾製品は中国大陸に輸出する際5%─10%の関税がかかるため、ASEAN諸国の製品と比べて競争力が大幅に弱体化することが予想される。
台湾の輸出企業は、生産拠点の海外移転を迫られ、海外へ移転する力のない工場は閉鎖されることになる。このような状況を避けるために、大陸との自由貿易協定の締結が欠かせないのである。
馬英九総統は就任1周年にあたり、両岸関係の変化について「この1年間において、われわれは台湾海峡を危険誘発地から平和で繁栄した通路へと変えたのである」と振り返った。この発言に象徴されるように、双方の関係は、経済面だけでなく、政治面においても大幅に改善している。
しかし、大陸側が望む「平和統一」を実現するためには、まだ高いハードルが残っている。馬英九総統は「われわれは、両岸間において最も必要でないものは軍拡競争と外交の悪性競争であり、最も必要なものは法治と人権の向上の競争であると考えている。これらの普遍的価値観は、中華民族の次の世代が、自由、民主の未来を切り開くためにも、両岸住民の永遠の共通語となるべきである」と述べている。
法治と人権の向上の競争を通じて、両岸の政治体制が収れんすれば、平和統一の道も開かれるだろう。
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7件のコメント
中国のSDRを基本とするスーパーソブリン構想が現実味を帯びてきた。7月20日IMFはドルやユーロなどと交換可能な約2500億ドル(23兆5000億円)相当のSDRを加盟186カ国に新たに配分することを理事会で決めたと発表した。
これに先立つ7月1日にはIMFの60年超の歴史始まって以来となるSDR建ての5年債の発行を決めている。このIMF債は加盟国及び中央銀行間で売買可能。すでに中国、ロシア、ブラジルが合計最大700億ドルの購入を表明している。
各国は購入と並行して外貨準備による米国債の保有を絞るとみられる。すでにロシアは米国債の売却を表明した。米国債懸念が一気に加速しそうな状況だ。米国債暴落→長期金利暴騰→ハイパーインフレ→ドル暴落のシナリオもますます現実味を帯びてきたように思われる。
- 投稿者 ビリオン中国はIMFのSDRの機能を強化してスーパーソブリン(超国家)準備通貨制度の創設構想を表明した。SDRについては1969年IMFでブレトンウッズ体制維持支援の為創設されたもの。
SDRの価値については当初は金…0.888671グラム、1米ドルに相当するものとして設定された。が1973年のブレトンウッズシステム崩壊後(変動相場制への移行)以降、SDRは通貨バスケットとして再定義された。
通貨バスケットはユーロ、日本円、英ポンド、米ドルで構成。米ドルで表示されたSDRの価値はIMFのウェブサイト上で毎日表示される。(ちなみに2009年7月17日現在1USDは0.644015SDRの表示)その価値はロンドン市場に於ける正午の為替相場をもとに、4通貨の特定金額を米ドルに換算したものの合計として毎日計算されている。
バスケットの構成は5年ごとに見直しがなされ、次回は2010年末の予定である。中国に於ける外貨準備高は2兆1300億ドル。最大その70%(1兆4910億ドル)が米国債で占められると推測されている。大量保有の米国債の放出は一挙に米国債の暴落→ハイパーインフレ→ドル暴落へのシナリオとなり、ドルの基軸通貨制への懸念が一挙に噴き出す可能性がある。
そうなれば中国のスーパーソブリン構想は現実味を帯び一躍クローズアップされることになるだろう。いずれにせよ米国債大量保有の中国が国際通貨に関しても絶大なるキャスティングボートを握っているものと思われるのである。
- 投稿者 ビリオンアメリの国債懸念が表面化し、ドル安=円高が急ピッチで進んでいます。景気対策の大型財政出動は国債の大増発でその原資に充てるわけです。国債をどんどん印刷しまくって借金をするわけです。
大増発の国債はその価値を低下させ、デフォルトにでもなればただの紙くずになってしまいます。国債の下落は長期金利上昇とパラレルの関係にあり、国債が下落すればするほど長期金利は上昇し、ついにはハイパーインフレの出現となるでしょう。とことんドルが値下がりするということになります。
FRBは国債の買い支えで国債の下落にストップかけようとしましたが、逆に長期金利の上昇を誘発する始末。バーナンキさんも打つ手なしで長期金利の上昇は続くと考えられます。事実4%を超える上昇ピッチです。
ここでもし中国がアメリカの国債を売るようなことになれば(中国は世界最大のアメリカ国債保有国。当然アメリカ以外に於ける。)米国債の大暴落が始まり→ハイパーインフレ→ドルの大暴落が想定されます。
事実中国は米国債放出を表明した時、慌てふためいたガイトナー財務長官が急遽中国を訪問し沈静化に努めたという経緯はマスコミでも取り上げられました。
ドル安=円高は短期的にはグローバル先進資本主義国家間の共通認識や防衛策で何とか持ちこたえそうですが、中長期的視点からはその進行は必至のようです。
ドルの凋落化傾向は台湾のアメリカ離れをますます加速させそうな状況にあるようです。
- 投稿者 ビリオン台湾に住む人の中には、中国共産党の勢力から逃げるように台湾に潜伏した人も多いと聞きます。
- 投稿者 SYO文化革命においての死者数は、第二次世界大戦の総死者数よりも大きいとさえ言われています。(2~3000万人とも言われるが、一説では6500万人、全人類の数%に達する)
詳しい事はネットで調べれば、政府ぐるみの情報統制が殆ど無いこの国では幾らでも出てきますが、問題はそれだけの死者を出した政策路線(チベット、ウイグル等を含む)をいまだに中国は改めようとしていない事。
毛沢東の功罪は功7割罪3割等と、我々から見れば理解に苦しむ歴史解釈まで行っています。
何を言いたいかと言えば、それだけの恐怖と怒りを抱え込んだ台湾の人達が、そう簡単に中国と馴れ合えるとはとても思えないのです。
その為、中台の貿易については詳しくありませんが、正直この記事のタイトルには強い違和感を覚えました。
本当の意味で平和な関係になれる日がくればいいのですが・・。
先週、台北に初めて足を踏み入れて驚いた。町の様子が10年前の中国本土を再現した様に感じられたからである。おびただしいバイクの群れ、裏通りの懐かしい市場。今の中国本土の田舎町でもなかなか見られない風景であった。
個人レベルでの生活水準は知り様も無いが、公共空間の整備に関しては本土と約10年の差が開いた様だ。そうは言っても巨大なスラムと化した東京に比べるとずっとましなのは彼等の名誉の為付記する。
この現実を前にすると、台湾の本省人が本土回帰を求めるのも何の不思議も無い。商売の自由さえ保障されれば、何時でも本土復帰を果たしたいと願うのは当然の事であろう。問題は台湾現地民族の扱いであろう。しかし宗教、言語的に全く異なるチベット、新彊に比べるとはるかに問題は少なく思える。国家主権の内、軍事と外交を統一し内政自治が保障されれば多分多くの台湾人で異議を唱える者は少ないのではないか。
その状況はおそらく10年以内には実現されるであろう。その時日本は尖閣諸島問題のみならず、沖縄を含めた領土問題が再燃する事になろう。今のように沖縄人失業率が高いままで放置された場合、旧琉球王国に遡ってまでの主権問題が再燃する事が懸念される。何故なら、中国における都市所得の地方に対する再配分・投資は、日本のそれとは比較ならぬ程強力であるからである。
極端な話、沖縄議会がその富の投資を当てにして琉球独立を宣言し、その保証を世界第2位の経済・軍事力を持つ事になる中国に求める図式すら想定される。そんなバカなと思われる方が殆どと思われるが、住民自決原則を強化すればする程、有り得うる話である。その時は、対馬の主権問題も同時に浮上するであろう。
地方分権、外国人参政権問題はこのような視点を含めた上で、議論すべき問題である。
- 投稿者 HANZO中国は台湾を独立した国家とは認めていないので、ベトナムやモンゴル等の自国通貨決済協定を結ぶ国々のようには進めないでしょう。締結すれば台湾を国家として認知することになりますので。米国のヘゲモニーが日々衰退している現在でも、さすがに海峡を越えて軍事侵攻はしないでしょうから、既に大陸に進出しているたくさんの台湾企業の囲い込みを進めて、なし崩し的に侵食していくのだと思います。まるでアメーバが獲物をゆっくりと飲み込むが如く・・・。台湾の蒼々たる大企業の経営者たちは、進出した工場の操業を中共に保証してもらう替わりに、台湾が中国の一地方(省)であることに同意させられています。これは現地企業を人質にした恐喝です。しかし、馬政権の誕生で、勝負は着いた模様ですね。権謀術数の限りを尽くして国際政治の舞台でやり合う中国と、目前の選挙のことしか頭に無い、米国の属国とでは、あまりにも差が大きい。この2者も勝負は着いている感がありますね。
- 投稿者 VMAXドルを介在させない貿易決済の方法として中国は1990年代から周辺国および旧社会主義国家を中心に自国通貨決済協定を締結し人民元を普及させてきた。
自国通貨決済協定締結国は現在、ベトナム、モンゴル、ラオス、ネパール、ロシア、キルギスタン、北朝鮮、カザフスタンの8カ国である。さらにリーマンショック以降はその協定の機能強化版としての通貨スワップ協定なるものが創出され現在主流となりつつある。
通貨スワップ協定は以前通貨危機を経験した国が中心となっている。締結国、地域として香港、韓国、マレーシア、インドネシア、ベラルーシ、アルゼンチンの6カ国地域である。14カ国地域にまたがって人民元は広く普及していることになる。
台湾もバエイキュウ政権誕生以降は中国に傾斜化著しく締結の可能性は大きい。現状もはやアジア圏内においてはドルに代わって人民元が主流となりつつある状況であり、中国にとってドル暴落や、ドルの失墜は人民元をドルに代わる国際通貨として普及させる絶好のチャンス到来となりそうである。
- 投稿者 ビリオン