消費者信頼感指数とケース・シラー
コンファンレンス・ボード(CB)が26日に発表した5月米消費者信頼感指数が6年ぶりの大幅な伸びを示し、マーケットには米景気回復期待が広がった。
一方、同じ26日に発表された3月のケース・シラー住宅価格指数は前年比マイナス18.7%となっただけでなく、2009年第1・四半期は前年同期で過去最大の落ち込みとなったが、NY市場は大きく反応しなかった。
三菱東京UFJ銀行・外貨資金グループ・上席調査役の鈴木敏之氏は「CBのデータの大幅な改善は、意味が大きい。米景気が底打ちしたことを示している」と指摘する。鈴木氏によると、ミシガン大の調査との比較で、CBの調査には雇用が入っていることが特徴だが、心配されていた雇用のデータが好転しており、かなりポジティブな内容になっている。
他方、ケース・シラーの悪いデータは「すでに織り込まれており、よいニュースではないが、びっくりするようなニュースでもない」(外資系証券)とされ、26日のNY市場では、CBへのプラス評価にかき消された格好だ。
だが、市場関係者の中には、ケース・シラーのデータを注視している向きもある。「すでに06年に付けたピークから約32%下げているが、当面のメドの40%下げをブレークする可能性が出てきた」(国内証券の関係者)という声も出ている。
ある邦銀関係者は「日本での経験を持ち出すまでもなく、住宅価格の下落は金融機関の不良債権を増加させる。金融機関に経済のマイナス面が集約され、いずれ資本不足を背景に貸し渋りが表面化し、実体経済の足を引っ張る現象が出てくるだろう」と予想する。
2つのデータのどちらに比重をかけて解釈するかで、足元の米経済の様子や、この先のイメージがまるで変わってくる。NY市場での多数派の見方は果たして正しいだろうか──。
(写真/ロイター)


