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2009年09月14日

日本の活路は技術立国

Posted by: インサイトコラムニスト

*この投稿は、ロイターの「インサイト」コラムに掲載された寄稿を抜粋しました。

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真壁 昭夫 信州大学・経済学部教授

最近、ニューヨークから友人がよく東京にやって来る。彼らは、日本のことを調べに東京にくるわけではない。そうではなくて、上海や香港への帰り道に、ついでに東京によるケースが多い。そうした彼らの行動は2つの要素を象徴している。

1つは、中国など東アジア地域の重要性が顕著に高まっていることだ。そしてもう1つは、日本の相対的地位が明らかに低下していることだ。

結論から言うと、彼らのわが国に対する認識は、一般的にわれわれが考えている以上に厳しい。「政治が旧態依然とした状態になり、何をしようとしているのか分かり難い」「企業の中には高い技術力を持っているところがあるのだが、企業経営者は変革に対して消極的」などの指摘が多い。

そして「今のままだと、日本は、他のアジア諸国のダイナミズムに置いていかれる可能性が高い」「現状では、オーバーウエイトするほどの投資妙味は感じない」という辛口の見方もあった。

あるアナリストは「米国の企業は成長することを目的として活動しているが、日本企業には、別のパラメーターがあるのだろう」と指摘していた。彼は、中国や韓国などの企業には、変革に対するバイタリティーがあると強調していたのが印象的だ。

1980年代、世界市場を席巻(せっけん)した半導体分野では現在、わが国企業の劣勢は隠すべくもない。同じことが、液晶などの分野でも起こりつつある。さらに世界のトップに君臨する自動車の分野でも安穏としてはいられない。

それでは、どのように活路を開くべきか。

日本企業が持つ技術の優位性をうまく生かすことができれば、人口減少・少子高齢化が進む社会を支えるだけの原資を稼ぎ出すことは可能だろう。

問題は、韓国や中国で作ることができない製品を、間断なく開発する能力を維持できるか否かだ。それには国全体が、そうした意識を持つことが大切だ。民主党政権の役割は重いことになる。

全文は、こちらでご覧になれます。

*投稿におけるいかなる見解又は意見は当該コラム寄稿者自身の見解や分析であって、ロイターは、それらを是認せず、またはそれらの正確性についても保証しません。

2009年07月03日

保守政治への回帰目立つ東アジア

Posted by: インサイトコラムニスト

*この投稿は、ロイターの「インサイト」コラムに掲載された寄稿を抜粋しました。

永野 護 名古屋市立大学大学院教授、三菱総研客員研究員

経済危機後の欧州では、保守系、中道右派政党への支持が強まり、逆に左派勢力の退潮が鮮明となっている。東アジアはどうなのだろうか。

昨年以降、東アジアで誕生した新政権を見てみると、韓国・李明博ハンナラ党政権、台湾・馬英九国民党政権、マレーシア・ナジブUMNO(統一マレー国民組織)政権と、やはり東アジアも欧州同様、保守政治への回帰が進んでいる。

この10年間、東アジアでは、開発独裁、クローニーキャピタリズムの打破を目的として、経済改革を進める左派革新政権が有権者の支持を得てきた。しかし、経済危機後の有権者の選択は、市場経済化よりも、財政拡張による所得下支えを行う政治に支持が集まっている。

最近のASEAN(東南アジア諸国連合)主要国は、国内投資の頭打ちが顕著である。これは1990年代にインドネシア、フィリピン、タイへ進出した外国企業が、さらなるコスト効率を求めてベトナムや中国内陸部などへ向かったことに起因する。国内投資が低迷するため、成長を外需に過度に依存し、輸出企業が多い都市部に富が集中した経緯がある。

今後の東アジアは、主として地方都市での国内投資を刺激する経済政策が採用されてゆくだろう。この縁故資本主義が再発しかねない大きな政府の下で、政権交代が可能な民主政治を育むという、難題に取り組むことになる。

全文は、こちらでご覧になれます。

*投稿におけるいかなる見解又は意見は当該コラム寄稿者自身の見解や分析であって、ロイターは、それらを是認せず、またはそれらの正確性についても保証しません。