米銀決算から見える消費低迷の未来
前週までに発表された米銀決算の結果を見ると、いずれもバンキング部門の苦境が目立つ。トレーディング部門や投資銀行業務の収益でカバーできたゴールドマン・サックスやJPモルガンの決算は市場予測を上回ったが、バンカメの赤字は予想より拡大した。
この結果から何が見えてくるのか──。銀行のクレジットコストは上昇傾向を続けており、その大きな要因は個人の信用劣化だ。バンカメが被った消費者クレジットの損失拡大はその典型といえる。
米国の家計は14兆ドル台の借金を抱え、同時に失業率も上昇している。このままの傾向が続けば「米銀のクレジットコストは、ある段階から急激に増加するリスクに直面する」(邦銀関係者)とみられている。
そうした中で「米国の個人消費や米企業の設備投資が、リーマンショック以前の水準に簡単に戻ることは考えられない」(外資系証券)という見方がじわじわとマーケットに広がってきた。
対米輸出比率の高い企業は、2010年にかけて高い売り上げの伸びを期待できない公算が高まっている。マクロ的にみても、対米輸出が伸びないなら、この先の高い成長を短期的に望むことは難しい。
過剰流動性を背景に株式市場は、新興国のマーケットを中心に上昇を続けているが、米経済に代表される「伸びきれない経済」の実態が多くの市場参加者の目に明らかになったときに、新しいマーケットの流れができるような気がするが、多くの方々の意見を伺いたい。
(写真/ロイター)



