新政権と市場の対話
衆院選の投開票日が30日に迫った。国内メディアの世論調査では、民主党が優勢のまま終盤を迎えたようだ。結果は投票箱のふたが閉まるまでわからないが、仮に民主党が過半数を握って新政権が発足したとして、市場はどのように反応するのか考えてみたい。
ロイターの事前の取材によると、民主党政権では赤字国債の増発リスクが意識されやすくなり、外為市場では円高が進むイメージが醸成されているという。だが、足元の市場では、長期金利が1.3%前後に低下し、ドル/円は93円台とやや円高方向に進んできているが、今のところ加速する気配はない。
ある邦銀関係者は「日本の総選挙で民主党政権が誕生するインパクトよりも、世界的なカネ余りによる株高/債券高の過剰流動性相場を意識する見方が、市場への影響力を強めている」と話す。
とは言うものの、30日の投開票日から何日たっても、新政権の政策の方向性が明らかにならなければ、市場から「新政権の政策実行能力をいぶかる声が出てきてもおかしくない」(別の邦銀関係者)という見方が出ている。
実際、そうした政治の空白が生じる下地は、すでにできかけている。国内メディアによると、首相を選ぶ特別国会は9月14日の週に召集される公算が大きく、総選挙の結果で政権交代が決まっても、新政権の正式な発足まで約2週間かかる。
その間に新首相や新しい与党から、この先の政権の政策ターゲットや実行までの「計画表」が全く示されなければ、市場との蜜月期間なしに「海外勢の株売りというかたちでマーケットの洗礼を受けるだろう」(外資系証券の関係者)という予測も出てきている。
民主党には政権担当という実績がないだけに、仮に政権を取った場合、「説明能力」がこの先の政権運営に欠かせない要素となるだろう。9月末の株価が8月末と比べて上がっているのか、下がっているのか。あなたなら、どう考えますか。
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(写真/ロイター)


